ビニールクロスの剥がし方
クロスの剥がし方とコンセントプレートなどの外し方を解説しています。通常ビニールクロスは表面のクロスと薄い裏紙の二枚構成です。剥がす際は裏紙を残して剥がせれば下地処理が簡単になります。下地の状態に応じた剥がし方が重要です。コンセントカバーを外す
クロスを剥がす上で外せるものはなるべく外します。天井の照明、コンセントカバー、壁のリモコンホルダーなどは通常外します。 エアコンは外さずにうまく周りからクロスを張っていく施工のほうが多いようです。 コンセントカバーを外していきます。 写真のタイプのコンセントカバーはカッター、マイナスドライバーなどを枠とプレートの間に差し込んでプレートを外します。 プレートを外すと枠を固定しているビスが見えるのでドライバーでビスを外します。 これで枠が外せるので枠の下のクロスが剥がれずに残っているのが確認できました。あとは簡単に剥がれていきます。天井の照明を外す
天井の照明を外す例です。脚立に乗って照明を両手で支えながら動かし引っかかっている金具が外れると照明が外れます。 照明の電源コンセントが天井に残るのでドライバーでプレートを外します。 プレートの下にさらに金具があるのでこの金具まで外します。あとは配線がつながっていて外せなかったのでそのままクロスを張ってくりぬきます。カッターの刃を潜り込ませる
クロスの継ぎ目、入隅などはがしやすい場所から作業を始めます。伸ばしたカッターナイフの刃を寝かせ壁とクロスの間に滑りこませるようにします。 このとき刃はクロス表面と裏紙の間に入れています。このケースでは下地の状態がよく裏紙が綺麗なので裏紙をなるべく傷つけないように剥がしていきます。 慣れてくるとどの方向にどのくらいの力加減で引っ張れば大きい面積で剥がせるか分かるようになります。角のコーキングを落とす
入隅やクロスの周辺部は張った時にコーキングが塗られていることが多いです。クロスをただ剥がしただけだとコーキングが残って入隅や壁の端が丸くなっているので水平に刃を入れてコーキングを切り落とします。 固まったコーキングは細いプラスチックのようになっています。あまり力を入れ過ぎると下地の石膏ボードを傷つけてしまうので力加減に注意します。カビが生えていたら裏紙を剥がす
裏紙をよく見るとうっすら黒ずんでいることがあります。下地にカビが生えている証拠です。 カビが透けて見えたり、裏紙自体がかびていたらその範囲の裏紙を剥がします。ここはあとで防カビ剤入りのパテで補修する必要があります。裏紙ごと剥がれたらそのまま剥がす
裏紙が残ればいいですが綺麗に残らなければ剥がして構いません。裏紙が残ったところと剥がれたところで段差になるので、ここをパテで均します。 この写真では左の白い裏紙、右の少し色の付いた裏紙、右下のグレーの下地が層状になっています。結局アパートや賃貸マンションだと今までに何回か張替えをしているので裏紙がさらに古い裏紙の上に残るという具合です。 結局段差をなるべく減らしたいので剥がれやすい部分で剥がし、段差はパテ処理します。状態の悪い下地の例
下地の状態が悪いと裏紙がパラパラとめくれてきて綺麗に残すことはできません。 下地にしっかり着いてない裏紙の上にクロスを張っても中で剥がれている状態なので、スクレイパーを使って剥がせるだけ裏紙を剥がします。 パラパラとめくれている部分、浮いている裏紙をスクレイパーやカッターで削っています。
