建具とは
建具は障子やドア、窓などの開閉式の仕切りを総称した建築用語です。日常で押したり引いたりと触れる機会が多いので意外ですが、戸や付属の資材には様々なタイプが存在します。
それぞれの特性をよく理解しておくことは、部屋の建具やパーツ選びでは非常に重要です。
開き戸
開き戸は戸を手前に引くか押して開く戸のことです。
開閉金物
蝶番
ヒンジともいい、開き戸の代表的な開閉金物です。(余談ですが1匹の蝶の羽がはためているのではなく、雄と雌の番(つがい)が一緒にとまっている様子に見立てているそうです)
ドアクローザー
ドアクローザは玄関の戸の上部によく付けられている装置で、扉が自動的に閉まるようになります。
戸当り
戸当りはストッパーとして戸が開く可動域を制限する役割があり、開ききって戸が壁などにぶつかるのを防ぎます。
引手、とって金物
ノブ
開き戸の開閉に使われる代表的なとって金物です。
レバーハンドル
施錠金物
シリンダー錠
最もよく使われる円筒状の鍵です。
動作原理によってより細かく種類が存在します。
表示錠
表示錠はトイレなど、施錠・解錠の状況が見た目にわかることが目的とされた錠です。
引き戸
引き戸はレール上の戸を左右にスライドさせて開ける戸です。
開閉金物
ハンガーレール
引き戸を上から吊るす場合は戸の上側にレールを設置し、可動部にハンガー車を使います。床部分にレールを敷かないことでドア開閉時の下階への振動音を抑える効果があります。 わずかな力で開けられ、床部分に障害物(レール)がないので高齢者、障害者、車いすの方に優しい作りになっています。レール部分の傾斜で自動的に閉まるようにすることも可能です。
吊車(ハンガー車)
上吊りの引き戸でレールと戸を連結する部分にあたります。通常、上下の調節ができるネジが存在するので戸と枠に隙間ができる場合にはこれをドライバーで調節します。
上吊りの引き戸はレール部分と吊車が劣化していきます。ドアの開閉に異常を確認したら吊車が壊れていないか、レールが傷んだり歪んでいないかを確認しましょう。
床レール
上吊りにしない場合は床にレールを設置することになりますが、ドアの厚さ、ドアの枚数、色、材質(アルミ製、真鍮製、ステンレス製、塩化ビニール製)によってレールを選択します。
とくに小さい子供がいる場合、車いすを使用する場合などで段差が問題になる場合はけつまずきにくいか等に注意します。
- Vレール
- 角レール
- 甲丸レール
- 敷居
などの種類があります。
戸車
引き戸の重さ、レールの形状、戸車の材質によっていくつかの種類があります。
- 鉄製 強度は高いがサビつく
- ステンレス製 強度も高く湿気に強い。浴室などで用いられる
- ナイロン製 湿気に強いが強度が弱い。軽いドアや網戸に使う
- ゴム製 静音性に優れるが耐久力が弱い
施錠金物
カマ錠
鍵が鎌のような形をして、内部で金具同士が連結することで施錠の役割を果たします。
ネジ締り錠
近ごろはなかなか見ない、ネジをぐるぐる回すタイプの錠です。
フランス落し
戸の横の部分などをほり込んでつける錠で、戸が開いたり閉まったりするのを固定して防ぎます。

