工法別・床の作り方①(マンション編)

床のリフォーム 工具 大家さん向け 職人さん向け

 

はじめに

今回はリノベーションを行う際、どのような工法があるのかどの工法が適しているのか、についてご紹介します。

コンクリートのひび割れ補修

既存のコンクリート部分にひび割れを発見した場合、軽微なものであれば自分で対処可能です。 具体的には下記の2種類があります。

ひび割れシーリング工法

シーリングの詳細については以前の記事「正しい材料で正しく施工!実は沢山あるコーキング材の種類」で詳しく解説しています。

ひび割れ被覆工法

ひび割れ被覆工法の手順は下記の通りです。
 
 
 

上記はあくまで軽微なものの対処法です

コンクリートひび割れが大きい場合や水漏れが発生している場合は、防水の専門業者に依頼するようにしましょう。

知っておきたい床の種類<マンション編>

マンションリノベーションの場合、躯体(くたい)があるので、比較的簡単に床を作ることが可能です。 では、具体的にどういった種類があるかご紹介します。 この項目では、フローリング等の仕上げについては触れず、下地を完成するところまで解説します。

床を作らない

後述する仕上げ、「コンクリート仕上げ」「タイル仕上げ」を行う際などは、床を作らずに施工することもできます。 防音断熱等の観点から言って、住居には向きませんが、店舗ではよく見られます。また、下記のような床下地を作らない分、コストも安く抑えられます。 ただし、タイルを貼る場合など、不陸が大きいと、かえって工数がかかってしまうこともあるので気を付けましょう。

置き床工法

防振ゴムのついた支持脚パーティクルボードを支えます。 支持脚で高さを自由に調節できるため、下記のメリットがあります。
ざっくり言うと
  • 床下に配管等を通しやすいため、特に配管の多い水回りの床に最適
  • 防振ゴムによりある程度の遮音性が確保できる
  • 床の不陸(ふりく)の調整が容易
「不陸がある」とは、水平ではない状態を指します。基本的にリノベーション(特に古い家やマンションでもスケルトンリノベーションの場合)は必ず、不陸があります。床を作る際、最初にどこが高く、どこが低いかを確認し、基準とする場所を決めましょう。

根太床工法

根太床工法とは、根太を渡しその上に、捨て貼り、または根太貼り、することを言います。 根太を渡しその上にベニヤ板を貼ります。このベニヤ板「捨て張り」と言い、ベニヤ板を貼らずに床材を貼る工法を「根太貼り」と言います。 「捨て貼り」をする方が、頑丈床鳴りも防ぐことができますよっぽどコストを抑えたいか、工期を早めたい場合は「根太貼り」を採用することもありますが、通常は「捨て貼り」が一般的です。 根太床工法の特徴は下記の通りです。
ざっくり言うと
  • 置き床に比べると不陸が取りづらい
  • 置き床に比べ、配管を通しづらい
  • 床の高さを取らないので、天井高を確保しやすい
  • 不陸が少なければ、一気に多くの面積の床を作ることができる

浮き床工法

浮床工法の特徴は下記の通りです。
ざっくり言うと
  • 床に断熱材を式、コンクリートやモルタルを流して不陸をなくし、仕上げを行う
  • 断熱効果は3工法の中で最も高い
  • コストも3工法の中で最も高い
  • 「湿式浮床工法」と「乾式浮床工法」がある
  • 「置き床工法」と「根太床工法」と合わせ、「二重床工法」と呼ぶ

床の仕上げ材の種類

1.モルタル(コンクリート)仕上げ

先述の床下地を作らないことを選択し、既存のコンクリートの上に、直接、モルタル等の左官材で仕上げる方法です。 最も安く仕上がり店舗などで採用します。 もし、既存のコンクリートに不陸がある場合、レベラーを流すことで、水平を取流ことができ家具もぐらつくことなく上手く設置できるようになります。 ただ、これだと、断熱性遮音性が非常に弱いため、「浮き床工法」床下地を作り、左官仕上げを行う方法もあります。

2.フローリング

単層フローリング複合フローリングの2種類があります。 単層フローリングとは、無垢フローリングのことです。複合フローリングは、合板に薄く挽いた木材を貼ったものです。 複合フローリングは反りがなく施工しやすく安価です。ただし、ものによっては、単層フローリングよりも安っぽく見えてしまうものもあります。

単層フローリング

それぞれの木の柔らかさは左記の通りです。柔らかい材料歩行性が良く、足腰への負担が少ないという特徴があります。しかし、柔らかいなどの材料は、大変傷つきやすいため、施工後は養生をしっかりし、そのフローリングの上に直接物を置かない作業をしない、など注意することが必要です。 また、住んでいるうちに傷ついてしまうことは避けられないため、賃貸物件等には向かないでしょう。
また、床暖房を設置する際には、床暖房対応のフローリング材を使用する必要があります。

フローリングの張り方

フローリングの張り方には大きく下記4種類があります。 デザインに合わせた張り方を行いましょう。 定尺張り 乱尺張り 市松貼り ヘリンボーン張り 施工の際は、床鳴りを防ぐため、との間に5mm程度隙間をあけ、巾木(はばき)を入れましょう。

3.タイル

タイルの張り方

タイルの張り方には大きく下記4種類があります。 デザインに合わせた張り方を行いましょう。 馬のり張り 横芋張り 縦芋張り 接着の方法にも様々な工法がありますので、タイル購入時にそのタイルと施工する下地に合った接着剤を購入し、使用するようにしましょう。 また、目地の入れ具合にも、平目地沈み目地深目地がありますので、デザインにあった目地入れを行ってください。

4.畳

畳には下記の種類があります。 本畳 スタイロ畳 縁無し畳 置き畳 琉球畳 畳の敷き方にも「祝儀敷き」と「不祝儀敷き」があり、その場所の用途に合った敷きかたが必要です。

5.クッションフロア

クッションフロアは主に水回りに使用します。ものによっては、とても安っぽく見えるケースがありますので、サンプルを取り寄せるなど、注意して購入するようにしましょう。

6.プラスチックタイル(フロアタイル)

クッションフロア固いものです。クッションフロア1枚のシートを切って貼っていきますが、プラスチックタイルタイルのようなサイズのものを1枚ずつ施工していきます。

7.その他

竹や籐を使用した新素材のフローリングやクッションフロアもあります。上記の1〜5に種類にとらわれずに、色々見てみると楽しいですよ。

見切り

同じ面の中で複数の仕上げ材を使用したい時、見切りを入れることで楽に施工することができます。

施工の際に決める順番

その場所をどういった用途にするか

仕上げは何にするか

床の高さはどうするか

水回りキッチン配管計画を行います。 木造の場合は床と地面の間に十分な余裕があるため、「給排水が通らない」ということはありませんが、マンションをリノベーションする場合は、コンクリートと床の間配管を通すことを考えると、水回りの部分だけ高さを上げるのかコンクリートをはつって元の高さを下げるのか全体的に高さを上げるのか、を決めなくてはいけません。

最後に

一口に床を作るといっても、床作りに入る前に用途や仕上げ、高さなど、決めるべきことは沢山あります。また、作り始める前に、不陸を確認して、どこを基準にして、どのように床を作るかを考えましょう。 大工は「段取りが8割」です。段取りがしっかりできれば、あとは手を動かすだけで、精度高く、きちんとした床を作ることができるでしょう。

執筆者

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一人親方として大工仕事を行う傍ら、廃墟を購入し住み込んで理想の家を作るなどしている。
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