1.はじめに
このコラムは、
廃墟を購入し、1人でリノベーションを行っていく様子を記録したものです。前回・前々回と、1階(リビング・キッチン)の
解体、
床作りの様子を記載してきました。
【連載】廃墟でDIY始めました〜(その1)1F解体編〜
1人のOLが仕事を辞め、大工となって、廃墟を一人でリノベーションしていく様子の記録です。解体、大工、左官、タイルなど資格の要らない全ての工程を1人でこなし、理想の家を作っていきます。
【連載】廃墟でDIY始めました〜(その2)1階床下地編〜
前回、1F解体編で壊した床を、今度は頑丈な床に下地を作り直していきます。床の仕組みや、詳しい床の作り方と共に、使った道具等も併せてご紹介していきますので、床施工の基礎知識としてお役立て下さい。
2.今回の内容
今回はトイレを作ります。もともと付いていたトイレが
和便器で、しかも汚く、使いたいと思えないような状態でした。そこで、全て取り外し、
新しい便器・新しい床・新しい壁を作ります。コンパクトながらも、綺麗なリラックスできる空間を目指していきます。
3.トイレの作り方
トイレの間取りは変えずに、内装のみ変更していきます。
3−1.解体
排水管が破損していたため、便器を取り外して、配管し直すため、床も解体します。解体後の様子はこちらです。
解体に使用した道具はこちらです。
3−2.床下地
1 配管立ち上げ
この作業は水道業者に依頼します。前回、
床下地を作った際、併せて
トイレも
給水管と
排水管も立ち上げてもらいました。
2 根太を組む
根太を組みます。
3 捨て貼り
ベニヤ板で捨て貼り(下貼り)を行います。
床下地作りに使用した道具はこちらです。
3−3. 仕上げ(木工)
1 窓枠
窓枠を入れ、塗装します。
2 壁貼り
壁を貼ります。ここでは、
現場で余った
腰板を頂いてきて貼りました。
3 床貼り
フローリング板を貼ります。こちらも、
現場で余った
無垢フローリングを塗装して貼りました。
4 巾木(はばき)を打つ
床と壁の間に巾木を打ちます。
<メモ>巾木とは
巾木とは、床と壁の継ぎ目に打つ部材のことです。
床材を壁に押し付けてきっちり作ると、床鳴り(ゆかなり・「きしみ」のこと)の原因となるため、
床は壁から1〜2mm程度、隙間を空けて貼ります。そして、その隙間を隠すため、
巾木を入れます。また、
巾木を入れることで、汚れたり、壊れたりし易い
壁下部の
保護が可能です。
仕上げ(木工)で使用した道具はこちらです。
ざっくり言うと
- スライドコンプレッサー
- フィニッシュ
- ゴムハンマー
3−4.仕上げ(塗装)
養生をして
塗装を行います。
塗装の上手さは養生の上手さと言っても過言ではありません。面倒がらずにしっかりと
養生をしましょう。
その上で、
ローラーと
刷毛(はけ)を使用し、
塗装します。広い場所は
ローラーで、細かい箇所は
刷毛で塗装しましょう。
塗装で使用したものはこちらです。
ざっくり言うと
- 養生テープ
- マスキングテープ
- プラベニ(プラスチックベニヤ)
- ローラー
- 刷毛
3−5.左官
まず、
混合剤を
5倍液(混合剤 1 : 水 4)を
ローラーで壁に塗ります。今回、壁が弱いため、硬化させるためにこの作業をします。
コテ受けを作ります。
コテ・バケツ・ミキサーは購入しましたが、
予算がないため、
コテ受けや
シャベルを自作します。
材料を練ります。今回は
モルタル(セメント 1: 砂 2)を練り、
接着剤と
左官墨(黒色の仕上げにするため)を入れて混ぜています。
今回は粗塗りの仕上げになるように左官していきます。
今回使用した道具はこちらです。
3−6.便器設置
便器を
水道工事業者に設置してもらい、完成です。
これで、狭いながらも
リラックスできる綺麗なトイレができました。
4.最後に
リビングは
「インテリアにこだわる」など、生活者自身が素敵にしてくことができますが、トイレはほとんど手を加える余地がありません。
投資用の物件として
グレードの高い物件を作る場合は、
トイレを含む水周りに力を入れることがポイントです。
5.次回予告
次回は、前回作った「1階の
床」に
フローリングを貼って仕上げていきます。
予算を抑えるため、様々な現場から頂いた
フローリングの端材を組み合せて使っていきます。
前回の「床下地作成」記事
【連載】廃墟でDIY始めました〜(その2)1階床下地編〜
前回、1F解体編で壊した床を、今度は頑丈な床に下地を作り直していきます。床の仕組みや、詳しい床の作り方と共に、使った道具等も併せてご紹介していきますので、床施工の基礎知識としてお役立て下さい。
どうぞお楽しみに!
執筆者
一人親方として大工仕事を行う傍ら、廃墟を購入し住み込んで理想の家を作るなどしている。