レンジフード交換

設備の取り付け

 

はじめに

今回はレンジフードの交換工事を取材しました。レンジフードとは、キッチン換気扇の一種で、主な機能としてはキッチンで調理中に生じる煙や匂いを室外に排出する働きがあります。 まずは、レンジフードの種類や特徴の違いをご紹介した後、おすすめのレンジフードやレンジフードの交換方法をご紹介していきます。

レンジフードの種類の違い

プロペラファン型とシロッコファン型

レンジフードは主に換気能力をもつ換気扇と排気効率を上げる覆い(フード)からなっています。この換気扇の中で大きく分けるとプロペラファンタイプとシロッコファンタイプの2種類があります。 プロペラファンタイプでは文字通りプロペラ状の板が回転することによって排気を直接室外へと放出します。一方、シロッコファンは多数の小さな羽状の板が回転することによって、通気ダクトを通して室外へと排出されます。 したがって、このプロペラファンとシロッコファンの違いは直接プロペラで排出するか、ダクトを通して間接的に排出するかの違いとなります。用途の例として、マンションなど直接室外と接していない場合は換気ダクトを通したシロッコファン型の換気扇が使われます。

覆い(フード)のメリット

レンジフードのもう一つの特徴として、覆い(フード)があります。このフードはコンロの上部に覆いかぶさるように設置されており、この立体的な形状によって捕集性能が大幅に向上し、騒音も下げることができるというメリットがあります。 さらに、プロペラファンタイプと比べて掃除が容易であることもメリットです。プロペラファンタイプはファン自体がむき出しのため油汚れが付きやすいのですが、シロッコファンタイプの多くはファンの手前にフィルターが付いているため、フィルターの表面をふき取ることで、清掃がしやすくなっています。

最新のスリム型とは

現在販売されているレンジフードの中で最新型のレンジフードがスリム型です。このスリム型は見た目が非常にコンパクトでスペースを有効に活用できる特徴があります。また、スリム型のほとんどがノンフィルタータイプなのでお手入れが非常に楽というメリットもあります。

ファンの洗浄方法

ファンの取り外し

まず、取っ手を持ち上げて、フィルターを取り外してきます。シロッコファンの場合は中心部にツマミがありますので、「ゆるむ」方向に回してファンを取り外していきます。通常のプロペラファンの場合も中心部のツマミを回せばうまく取り外せます。

フィルターの洗浄

フィルターは大きめのゴミ袋などに中性洗剤を溶かしたぬるま湯を入れ、その中にフィルターを浸けていきます。その後、フィルターの目に沿ってブラシやスポンジを使いながらホコリや油汚れなどを落としていきます。汚れを落とした後は水洗いで洗剤を流した後、乾燥させて完了です。

ファンの洗浄

ファンもフィルターと同様に中性洗剤を溶かしたぬるま湯に入れていきますが、ファンが大きい場合は洗面器などに大きめのゴミ袋を被せておくと便利です。次に、硬すぎないスポンジや使わなくなった歯ブラシなどで汚れをこすり、落としていきます。汚れを落とした後は水洗いで洗剤を洗い流し、乾燥させて完了となります。

おすすめのレンジフード

OGRシリーズ(LIXIL)

最近はレンジフードの掃除を楽にするような高性能なレンジフードも登場しています。特に、LIXIL製のOGRシリーズではレンジフード内部に油を入れないオイルスマッシャー機能によって、レンジフード内の掃除がほとんど必要なくなりました。 自動洗浄機能の付いたレンジフードなどは自ら掃除を行わなくても良いので非常に人気が高いようです。また、フィルターを使わずに脂分を自動分離してトレーに貯めておくようなレンジフードもあり、このタイプのレンジフードは、トレーにたまった油を捨てるだけの簡単作業で掃除を行うことができます。これらのレンジフードはシロッコファン型が主流となっているので、将来買い換える場合にはよいかもしれません。ただ、注意する点としてはこれらの高性能レンジフードは価格が高く、ご予算に合わせて選ぶ必要があります。

交換時期の目安

レンジフード(キッチン換気扇)の交換時期は、10年が目安とされています。7~8年程度でモーターの劣化が始まり、10年経つと異音や動作不良が起きていなくても、捕集性能が低下している可能性が高いため、交換をおすすめします。

作業の流れ

既存のレンジフードを取り外す

取り外しの作業の前に、必ず電源を落としてください。できれば、キッチンのブレーカーを落とすと確実です。また、既存のレンジフードは油汚れでギトギトになっていることが多いので、軍手やゴム手袋をはめて作業を行いましょう。
まず、フィルターと前板を取り外します。  
 
 
 
次に、電源プラグとアース線を外し、排気口とダクトを切り離します。  
 
 
 
続いて、本体を留めている設置ネジをゆるめて本体を取り外します。  
 
 
 
本体はかなりの重量があるうえ、脚立等を使っての作業となるため、2人での作業推奨です。  
 
 
 
取り外すことができました。  
 
 
 
既存のレンジフード撤去後の状態です。  
 
 

新規のレンジフードを取り付ける

新規のレンジフードを開梱します。
開梱時は前板が付いた状態ですが、取り付けのために一旦取り外します。本体を横に倒し、左右に付いている取付けねじを5mm程度ゆるめ、着脱レバーを後方へまわし、前板を少し下げてから手前に引くと前板が外れます。
前板を外した状態の本体です。
外した前板です。
本体を立てて、設置する向きに直します。
壁面に付属の木ネジ(2本)を8mm締め付けを残して仮止めし、本体を木ねじに引っ掛けます。その後に、本体内側より木ねじ(4本)を締め付け固定します。
排気口にダクトを接続し、市販のアルミテープなどで、風漏れのないようにテーピングします。
本体天面のアース端子を使用してアース工事をします。電源プラグをコンセントに差し込み、前幕板、前板、グリスフィルターを取り付けます。

取りつけ後

設置完了しました。
製品の取付け強度が十分なこと、運転したときに異常音や異常振動がないことを確認して作業終了です。

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