はじめに
DIYから内装工事まで幅広く使われている接着剤ですが、実際に使おうと思っても種類がありすぎて困ってしまう方も多いと思います。今回はいつどのような場面でどの接着剤を用いればよいか、わかりやすく解説していきます。
接着剤の知識
まず、接着剤を使用するときにどのような工程があるかをご紹介していきます。
基本的な接着工程は以下のようになります。
① 塗布
接着剤を下地材に塗布していきます。このとき、塗布量や塗布方法、湿度、温度などの影響によって貼り付け可能時間が変わってきます。この貼り付け可能時間を過ぎてしまうと接着効果が得られなくなりますので注意しましょう。
② 貼り付け
仕上げ材あるいは床材を貼り付けていきます。このとき、空気やしわができないように細心の注意を払いましょう。
③ 圧着
貼り付けが終わると、圧着可能時間内にローラーで圧着作業を行っていきます。
④ 養生
圧着後は接着剤が完全に硬化するまで静置します。このとき急激な温度変化や圧力をかけてしまうと正しい位置で接着されないことがあるので気をつけましょう。
⑤ 完了
このとき工事の種類や下地材と仕上げ材の相性によって使用する接着剤が異なります。
では次に、接着剤にはどのような種類があるか見てみましょう。
接着剤の種類
接着剤にはこのように1液のみを使用するタイプと2液を混合させ、化学反応を起こすことによって硬化するタイプの2種類に分けられます。
1液タイプ
2液タイプ
実際の現場における接着剤選定《工程の写真か工程が書かれた記事へのリンク》
CF(クッションフロア)シート
床材にクッションフロアシートを貼り付ける場合、一般的に塗布性に優れ、粘着力も高い合成ゴム系ラテックス形接着剤(水性)などを使用することが多いです。
(c)sangetsu
(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)
施工方法
接着剤の使用方法や実際の施工方法は以下のミライエ記事をご参照ください。
- クッションフロアの貼り方 糊のひき方
- マンションのクッションフロアの貼り替え
タイルカーペット
タイルカーペットの貼り付けでは、一度貼り付けても容易にはがせるようにピール型の接着剤であるアクリル樹脂系エマルジョン形接着剤が主流となっています。
(c)sangetsu
(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)
施工方法
タイルカーペットの貼り替え方法は以下のミライエ記事をご参照ください。
- タイルカーペットの敷き方
※当記事では糊ではなくテープを使用しておりますので、糊の引き方に関してはクッションフロアの貼り替えの記事をご参照ください。
ソフト巾木の接着
ソフト巾木用の接着剤には通常タイプと速乾タイプがあります。通常タイプはアクリル樹脂系エマルジョン形接着剤が主に用いられ、水性なので安心です。一方、速乾タイプは初期接着力に優れている反面、一度貼り付けたらやり直しがききません。巾木の直線部分は通常タイプ、柱の角などすぐに接着する必要のある箇所は速乾タイプのものを使うというような使い方もできます。
(c)sangetsu
(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)
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(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)
施工方法
ソフト巾木の施工方法は以下のミライエ記事をご参照ください。
その他良く使われる接着剤
木工用ボンド(コニシ)
アロンアルファ(東亜合成)
ボンドG17(コニシ)
キッチンパネル貼り付け用ボンド(コニシ)
ボンドK120(コニシ)
床職人(コニシ)
クイック5(コニシ)
ウッドパテ(コニシ)
ウッディーコーク(コニシ)
ジョイントコーク(ヤヨイ化学)
シリコンシーラント(コニシ)
今回は内装工事等で一般的に使われている接着剤を中心にご紹介しました。是非接着剤選びの参考にしてみて下さい。

