トイレのCFやクロスを貼り替えるのは、便器やタンクなどの設備が邪魔になるので難易度が高いです。そこでブースを作ってトイレを再現し、練習することで効率よくトイレまわりの施工を覚えることができます。今回ブースを作ったので紹介します。
用意するもの
- コンパネ トイレの床になります
- パイン材×15本程度 ブースの柱に使います
- ベニヤ板 5.5mm厚 4枚程度
- 便器
- 便器固定用のボルト類
- その他ビスなど。
枠の作成
まずはコンパネに取り付ける枠をパイン材を切って作ります。
このときコンパネよりやや内側に枠が収まるように、コンパネのサイズより少し小さめにしてください。
便器の位置決め
コンパネを横にしてだいたいの位置に便器を乗せます。
便器はタンク側の壁から20cm~25cmくらい離れた位置が適切です。
位置が決まったら便器のボルトの穴からペンでコンパネに印をつけます。
穴開け
コンパネを起こして印の位置でドリルで穴を開けます。
やや大きめに開けた穴に金具を差し込みます。
これは便器を固定するボルトの受け皿になるので、コンパネの下からはめ込んでいます。
枠を取り付ける
上から斜めにビスを打ってコンパネに固定します。これは仮止めなので数カ所でOKです。
コンパネを起こして裏から枠に対してビスを打ち込みます。
柱を立てる
この段階で便器をつければ最低限の練習台になりますが、今回は少し本格的にしたいので壁も作ります。
だいたい住宅の天井は2m30cmくらいが標準ですが、今回は練習用ブースということもあり高さを2mにします。
パイン材を切る
パイン材を2mになるように切ります。
丸ノコを室内で使う際は木くずが大量に出るので集じん機をつけてください。
柱を固定するために切った木材の端材を枠に付けます。
柱を枠の上に乗せて、外側の補強材に対して打ち込むことで固定できます。
中間にも柱を立て、さらに横に一本補強の材料を付け足します。
ここで注意点です。この間の柱は両側から等間隔の位置に付けるのではなく、ベニヤ板の幅に合わせた位置に付けます。ベニヤの両端をビスで固定するための下地だからです。
ベニヤの幅は91cmなので、右の柱から91cmの位置にしています。
柱の上部で木材を横に通して固定し、柱を安定させます。
一人で作業する際に木材が安定しないので仮支え用の木材を使ったり、クリップで固定します。
さらにベニヤ板を打ち込む下地として適当な廃材をつけています(◯で囲った位置)。
ベニヤ板を貼る
骨組みができたのでここにベニヤ板を乗せてみます。
今回水平器などを使って正確に組んだわけではないのでけっこうな狂いがあります。
ベニヤを立てるとオレンジの部分くらい狂ってずれていました。
壁を作る際は水平器やメジャーを使って図面通り正確に作りますが、今回は耐久性が必要なわけでもないので大雑把に少しずつ組んでいって狂いをなくす方針です。
狂いがなくなるように押さえながらビスで固定していきます。
ベニヤ板のカット
残った幅を図るとベニヤ1枚分より小さいと思うので、幅に合わせてベニヤ板をカットする必要があります。
定規で切る
ベニヤを切る際には普通丸ノコを使うと早いですが、今回は室内でギリギリカッターで切れる厚さなので、定規を使ってカッターで切りました。
ベニヤをカッターで切る際はある程度力をかけて何度も同じ線で切る必要がありますが、カッターが滑って手を切る事故が非常に多いのでセーフティ付きの定規の使用をおすすめします。
切ったベニヤ板の収まりがやや悪い時は切り口の面をヤスリで削ります。
また、はめ込む際は削った側を入隅(写真左側)に来るようにしないとベニヤのつなぎ目に隙間ができます。
横のベニヤも貼る
あとは両サイドのベニヤを貼りますが、これも大きさを合わせてカットします。
また、枠に合わせてベニヤを切らなくてはいけないので細かい部分はノコギリで切ります。
全体的な歪みを修正しながらビスを増強していきます。
天井の面を貼る
天井も一応ベニヤを貼ることにします。
骨組み上部で出っ張っているような柱があればノコギリ等で切る必要があります。
隙間を埋める
天井を貼ったあと壁に空いた隙間にもベニヤを切り貼りします。
継ぎ目の下地
ベニヤ板の継ぎ目は段差ができるので(暴れがあるので)、暴れないように裏側から下地の板を足してここにビスを打って安定させます。
便器を取り付ける
最後にコンパネの上に便器を乗せ、先ほど取り付けた金具の上に置いてボルトを締め込んでいきます。
完成
これで完成しました。
本当は給水管・タンクなどがあればいいのですが、直近で廃材が調達できなかったので今はタンクだけです。
今後は壁にクロスを貼ったりトイレットペーパーホルダーなど、設備を充実させる例を実施してみます。