ウッドデッキ取付施工、解説の後半です。前回までで束石を地面に固定したので今回はその上に構造部である束柱・大引・根太などの構造を組んでいきウッドデッキを完成させます。
前編はこちら!
束柱の長さを調整
前回までに設置した束石の上に柱となる木材が乗ります。これを束柱(つかばしら)といいます。
これも今回使うセットの中に入っていてそのまま使うことも可能ですが、実際に置いてみると少し家の掃き出し窓と高さが合っていないので調整する必要がありました。
DIY用のものは確かに準備も便利ですし一通りの作業手順もついていて分かりやすいのですがこのようなミスマッチが発生したときには逆に調整が面倒なことがあるので、その点にも留意しましょう。
現場の大工さんに伺ったところ、キットを使うほうが逆に難しいことがあると言います。
束石の上に束柱を逆さに置いてレーザーですべてが同じ高さになる位置を図って鉛筆などで印をします。逆さに置くのはレーザーで目印を付ける位置をそのまま切ってからひっくり返すためです。
注意点ですがこのときに束石からの距離を一定にしてはいけません。なぜなら束石は水平にしてはいますが同じ高さになっている保証はないためです。
束石の水平を保証するのは大変な作業なので、その上の束柱の長さを調整してその上が水平になるようにします。
このキットは三枚の板がセットになっていて、真ん中の板が上で突き出す構造になっています。突き出す長さが同じである必要があるので、切ってバラバラにしても長さを図ってもとに戻し、ビス止めするという手間が発生しました。
長さを調整したら束柱を束石の上に戻しますが、当然それぞれの位置ごとに長さを調整したのでそれぞれもとの位置に戻します。
大引を束柱に止める
今並べた束柱に今度は大引(おおびき)という木材を乗せて固定します。
今回はウッドデッキの床板(上板)が室内から室外の方向に配置される縦張りです。大引の向きはこの上板と同じ向きになります。
外壁にピッタリ合わない時
根太を取り付ける
次は大引の上に根太(ねだ)を取り付けます。根太は最終的にウッドデッキの上板となる板を打ち込む下地になります。
下穴を開ける
あとはビスを打って大引に固定するだけです。これをすべての根太で行います。
ボンドで接着
ウッドデッキの床板(上板)を張る
いよいよ仕上がりが見えてきました。ウッドデッキの床板になる木材を根太に打ち込んでいきます。
写真で気づいたかもしれませんが日付が変わっています。初日には束石の設置から根太の固定まで行いましたが、時間的には束石の設置までに5時間程度、そのあとの束柱から大引・根太で2,3時間程度かかっています。
このことからも基礎づくりに時間がとられることを計算に入れたほうが良さそうです。
板の長さを調整
皿もみ(皿とり)
同じように下穴を開けてからビスを打てばいいのですが、そのままだとビスの頭が少し出てしまいます。
そこで皿もみ(皿とり)といって、ビスの下穴の入り口を少し円形に繰り抜いてやることで、ビスの頭を沈み込むようにします。
スペーサーを詰める
ウッドデッキの上板の隙間にスペーサーという部品を通します。これは上板の間隔を一定に保つために使う資材です。
上板を並べた状態だと脇から差し込んでポンチのような先が細いもので間を通すといいでしょう。
枠を取り付ける
ほぼ形になってきました。仕上げにコーナー材を周辺に取り付けます。
均等にビスを打つ
完成
これで完成です。(写真のフェンス・花壇は別の工事で作りました)
ウッドデッキは約1.5日~2日程度で完成しました。
ウッドデッキは掃き出し窓からの出入りを考えると人気のアイテムでDIYをする方も多いと思いますが、細かい調整であったりちゃんと基礎を作る、水平を取るなどはやはり大変な作業です。DIYでやる場合はしっかりした事前準備を、依頼するなら信頼できる業者・職人さんに頼みましょう。

