第7回入隅の収め方

クロスの貼り替え方 基本編

今回から壁を貼っていきますが、まずは入隅です。入隅にはそのまま1枚でつなげて巻く貼り方と切って2枚で巻く貼り方があり、後者にもさらに細かな種類があります。どういうケースではどう収めるかを解説してきます。

入隅とは

念のため入隅とはなにかについてもう一度確認しておきましょう。
壁同士がぶつかって部屋の外に対して突き出た角が入隅(いりすみ)です。



壁の名称説明

◯詳しくはこちら↓

クロスの種類について クロス貼り替えの基礎知識

クロス貼り替えに必要な情報をまとめています。今回は基礎知識として、貼り替え前に知っておくべきクロスの種類(ビニールクロス、布クロス、量産品、一般品など)と壁の部位ごとの名称です。

クロスの種類について  クロス貼り替えの基礎知識
2015/11/03 17:51

入隅までしっかり綺麗にクロスが貼れて、よじれたり隙間が空いていないようにします。これを入隅を収めるなどといいます。

今回は正しい収め方を3つ紹介します。それぞれの違いに注意してみてください。

収め方1 1枚で巻く

入隅でクロスを切らずにそのままつなげるパターンです。まずは小さいクロスで説明します。

右から貼る

普通右から貼っていくので今回も右の面から貼っています。

地ベラで隅を出す

左にも

そのまま左も貼ったら、上から地ベラを押し付けて隅までくっつけます。
ちなみに普通入隅は角ベラでしごきますが、ここでは地ベラをスライドさせずに押し付けていくのが推奨です。
角ベラだとクロスが破けることがあります。

角ベラでビリっと破けてしまった例です。

パターン1仕上がり

これで一つ目の仕上がりです。

1枚がつながっているので単純だし仕上がりもよく見えます。しかし、つなげて貼る場合はいくつかのリスクやデメリットがあります。

入隅が曲がっているとき

リフォームでは住宅の壁がゆがんでいることが多々あるので、まっすぐに見えても微妙に入隅が曲がっていることがあります。このとき1枚で貼っていると歪みやよじれが分散できないので仕上がりがよじれることもあります。

あとあと隅が浮いてくる

巻いて貼っていると切ったときよりも入隅が浮いて剥がれやすくなります。

上から見た図

上から見た図です。この隅を押さえる力がないので丸くなりやすいです。
隅が丸くなると見た目の印象がけっこう悪くなります。

補修しづらい

賃貸などでは汚れた箇所だけ補修・貼り替えを行うことも多いですが、その際に最初から切れていたほうが片方だけ補修するのに都合が良いです。また、ここがつながっていると地震などでよじれたとき張り替える面積も大きくなります。

収め方2 切って隙間をコーキングする

これは賃貸では最も一般的な貼り方だと思います。というのはこの収め方ではコーキングを使うので白い無地のクロスが一番合うからです。

1枚目を貼る

1枚目を貼る

同じように右側から1枚目を貼ります。

端を切る

入隅に合わせて地ベラを当てて切ります。このとき使う地ベラは薄ベラです。

ヘラを当てて切るときは必ずヘラの厚みを出したいので、カッターを寝せて切ることです。カッターが持ち上がっているとヘラの先に入り込んで、ヘラの厚みより薄く切れたり不均一になります。

2枚目を貼る

2枚目

左から2枚目を貼ります。

2枚目を切る

また薄ベラで切ります。
隅でぶつかるクロスは両方薄ベラで切ったわけです。

隙間ができる

隙間ができる

どちらも薄ベラで切ると入隅にはかすかな隙間ができます。この隙間を残すと剥がれてくるので、これを埋めます。

コーキングする

コーキングする

ジョイントコークという水性コーキングを使います。これには何種類か色がありますが、当然ここでは白いコーキングを使っています。
なるべく同じ量で一直線でピーッと引くのがコツです。

これで終わりです。この方法は仕上がりも良く補修もし易い方法ですが、コーキングの色とクロスの色が合わないとコーキングが目立ってしまいます。

収め方3 片方を厚ベラで切る

このやり方は2番目のやり方に近いのですが、使うヘラが違います。

1枚目を厚ベラで切る

1枚目を厚ベラで

同じように右から貼りますが、端を厚ベラで切ります

微妙にめくれる

厚ベラで切ると入隅に対して隙間を作らず、微妙にめくれて貼れます。

2枚目を貼る

2枚目を貼る

1枚目を一度入隅部分だけめくって、2枚目を貼ります。

2枚目は薄ベラで

2枚目は薄ベラで切ります

1枚目を戻す

1枚目をもう一度貼ります。すでにこの位置に合わせて厚ベラで切ってあるのでズレたりしないよう注意します。

こうすると1枚目の厚ベラで切ったほうが上から重なって2枚目を押さえつつ、表面から見て隙間が見えない状態になります。

上から見た断面図です。

駄目な例

今度は駄目な例を紹介します。これは3番目の収め方に似ているのですが、ヘラを使う順番が違う点に注目してください。

左から貼る

貼る順序自体はあまり関係ないですが、左から貼って薄ベラで切ります。

右から貼って厚ベラで

右から貼って被せ、厚ベラで仕上げます。

左を薄ベラ、右を厚ベラで切ったこと自体は変わりないですが順序が入れ替わりました

今起きたことを上から図示するとこうなります。

上から見た図。先に貼った左のクロスが上から一緒に切られています。

こうすると丸で囲んだクロスの切れ端が壁際に残ります。これだと切れた部分からクロスが割れて剥がれてくる原因になるので、このやり方は駄目です。

まとめ

現場の状況や補修頻度、使う材料によって1枚で巻いたり切って貼ったりを選択します。どちらかというと材料を節約しない限り入隅で切るほうが仕上がりが無難にまとまるので切ることが多いようです。

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