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大工・リフォーム職人として独立するために必要なこと

対象読者職人さん

1.はじめに

初めまして大工の一人親方をしていますhitokuciと申します。
今回は私の経験を含め独立を目指す職人が修行中に何をしておくべきか、また独立準備期間・独立時の手続き等についてご紹介していきます。

2.何の仕事で独立するか、独立する時に有利なこと

まず独立への第一歩として、何の職人としてどういう仕事を受けていきたいかを考えましょう。

私は工務店で1年の大工修行を積み、独立しました。
職人の世界で1年という修行期間は独立するには相当短いです。
しかしキャリア50年の大工もいる中で腕だけで勝負していくのは10年経っても難しいかもしれないし、そうなると独立のタイミングは一体いつだろうということになってしまいます。もし腕の他にもう1つ個性を出すことができれば、たとえ1年の修行期間であってもそう難しいことではありません

私の場合は下記の経験を生かし順調に一人親方として生活することができています。

工務店の前にIT企業で働いていた経験

過去のキャリアからお客さんとのコミュニケーション、現場での専門業者とのやりとりも含めて任せられることが多く重宝がられます。

年齢が若い

最近のリノベーション系の企業は社長も含め若いケースが非常に多いです。そんな中、ベテラン大工ではなく融通のきく(例えばLINEで簡単にやりとりできる、新しい建材でも躊躇しない等)同じ世代の大工の方が好まれるケースは多くあります。

3.独立前に何をするべきか

自分の道具を揃える

どの分野でどんな仕事をしていきたいか、必要な道具と優先順位は変わってきます。修行を積んでいる間に先輩のお古でも会社に買ってもらうでもして、道具は集めておきましょう。意外と先輩は古い道具を気前良くくれますよ。新しい道具を買っても古い道具を捨てられずに持て余していることも多いみたいです。

休みを利用して自分の仕事を受ける

休みが週1日だったりすると難しいかもしれません。でももし長期の休暇が取れたりする環境であれば、自分の仕事を受けて力試しをしてみるのも良いと思います。仕事の探し方は後述します。

独立準備期間の資金計画を立てる(雇用保険の条件を確認する)

自分の会社が雇用保険に加入しているかどうか確認し、自分の雇用保険条件を確認します。独立準備期間中(開業届けを出すまでの間)一定条件を満たせば、月に10万円以上、90〜180日程度の給付が得られます。独立の準備を進める期間の重要な資金になりますので、その期間と金額を踏まえて独立準備の期間と貯金を計画しましょう。
一人親方として仕事をしていく予定なのであれば、生活費と足りない道具を揃える費用のみを必要な資金として考えれば良い程度です。

4.独立準備期間中の過ごし方

独立の目的を整理する

独立の目的が何なのかを整理しておきましょう。
月に100万円稼いでバリバリ働くことなのか、月に10日だけ働いて30万円稼ぎプライベートを大切に生きることなのか、どんな仕事でも受けるのか、受けたい特定の仕事があるのかを整理しておきましょう。

仕事を探す

今の時代、職人の仕事の探し方は沢山あります。
例えば下記のサイトで募集をかけたり、仕事を探したりすることができます。

この他にも、企業HP等でも一人親方の募集は沢山あります。
良い仕事を見つけるコツは、

  • 自分の得意なことをきちんと評価してくれる企業を見つけること
  • 自分の価値を低く見積もらないこと

です。

労災に加入する

一人親方保険に加入しなくては入れない現場がほとんどです。
自分に合った労災を検討し、加入しておきましょう。

5.独立の仕方

開業届を提出する

独立準備が十分になるか、または雇用保険の給付が終了したら独立しどきです。税務署には開業届と青色承認申告書を、また都道府県には事業開始等申告書を提出しましょう。

扶養申請をする(配偶者が正社員の場合)

結婚相手(または親)が正社員の場合は扶養控除を受けることができます。

税扶養(103万円以下)

所得税については青色申告を行い一定条件を満たせば、所得(収入から経費を差し引いた金額)が103万円以下の場合、控除を受けることができます。
どの程度の収入を目指すかによりますが、あまり多く働く予定のない方は申請しておくことをお勧めします。
雇用保険の受給が終わった後に結婚相手(または親)の会社から申請書を貰い、申告することができます。

国民健康保険(130万円以下)

各健康保険組合に問い合わせる必要がありますが、こちらも基本的には所得(収入から経費を差し引いた金額)が130万円以下の場合、控除を受けることができます。

年金についても所得130万円以下であれば控除されますが、年金については申告制ではなく、昨年1年間の実績で判断されるため、この時点での申請はできません。

6.自由に仕事をする

これであなたも晴れて一人親方です。好きな仕事に好きなだけ挑戦しましょう。個人的見解ですが、独立して幸せに生活している職人にはいくつか共通点があると思います。

自分は「なにがあれば幸せか」理解している

例えば私の場合は月10日、依頼の仕事を受けて毎月の生活費を稼いでいます。後の時間は、設計の勉強をしたり、自分の好きな家やものを作ったり、こういった記事を書いたりしています。大工の仕事も好きですが、何より自分で自由に作ることが好きなので、そこに時間を割ける生活は非常に充実しています。

仕事に覚悟を持つ

一人親方としての初期の仕事は皆、不安だし緊張もします。当たり前ですがベテランの職人に比べれば技術もありません。
それでもできない仕事はきちんと断り代替案を提示し、受ける仕事はベテランの人と同じ質でこなすことを繰り返すことで、信頼関係を築き、技術も磨かれます。覚悟を持って1つ1つの仕事に挑んでいきましょう。

7.最後に

独立は大変なことも勿論ありますが、その分自由度が高く好きなスタイルで仕事ができます。これから独立を考えている皆さん、頑張ってください。応援しています。

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