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リフォームで扱う接着剤の教科書

はじめに

DIYから内装工事まで幅広く使われている接着剤ですが、実際に使おうと思っても種類がありすぎて困ってしまう方も多いと思います。今回はいつどのような場面でどの接着剤を用いればよいか、わかりやすく解説していきます。

接着剤の知識

まず、接着剤を使用するときにどのような工程があるかをご紹介していきます。
基本的な接着工程は以下のようになります。

① 塗布
接着剤を下地材に塗布していきます。このとき、塗布量や塗布方法、湿度、温度などの影響によって貼り付け可能時間が変わってきます。この貼り付け可能時間を過ぎてしまうと接着効果が得られなくなりますので注意しましょう。

② 貼り付け
仕上げ材あるいは床材を貼り付けていきます。このとき、空気やしわができないように細心の注意を払いましょう。

③ 圧着
貼り付けが終わると、圧着可能時間内にローラーで圧着作業を行っていきます。

④ 養生
圧着後は接着剤が完全に硬化するまで静置します。このとき急激な温度変化や圧力をかけてしまうと正しい位置で接着されないことがあるので気をつけましょう。

⑤ 完了
このとき工事の種類や下地材と仕上げ材の相性によって使用する接着剤が異なります。

では次に、接着剤にはどのような種類があるか見てみましょう。

接着剤の種類

接着剤にはこのように1液のみを使用するタイプと2液を混合させ、化学反応を起こすことによって硬化するタイプの2種類に分けられます。

1液タイプ

主に、接着成分が溶剤あるいは水に溶けており、それらが揮発することによって硬化していきます。ほとんどがこのタイプで、揮発する溶剤や接着成分の粒子の大きさ、あるいは硬化方法によって様々な種類が存在します。

【具体例】
酢酸ビニル樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂系接着剤、ニトロセルロース系接着剤、合成ゴム系ラテックス形接着剤

2液タイプ

主剤(1液)と硬化剤(2液)を混合し、化学反応を起こすことによって硬化するタイプの接着剤です。揮発によって体積が減少する1液タイプと異なり、化学反応を起こす2液タイプは体積が小さくなる心配がありません。
【具体例】
エポキシ樹脂系接着剤(クイック5)、ウレタン樹脂系接着剤

実際の現場における接着剤選定《工程の写真か工程が書かれた記事へのリンク》

CF(クッションフロア)シート

床材にクッションフロアシートを貼り付ける場合、一般的に塗布性に優れ、粘着力も高い合成ゴム系ラテックス形接着剤(水性)などを使用することが多いです。

代表的な接着剤:ベンリダインFL(サンゲツ)

(c)sangetsu
(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)

施工方法

接着剤の使用方法や実際の施工方法は以下のミライエ記事をご参照ください。

  • クッションフロアの貼り方 糊のひき方

【動画あり】クッションフロアの貼り方 糊のひき方

賃貸マンションでのクッションフロアの貼り方を解説しています。今あるクッションフロアが下地として綺麗だったので、そのまま上に貼る方法を紹介します(重ね張り工法)。重なった繋ぎ目の処理、壁際の切り方、接着剤の延ばし方などを解説しています。

【動画あり】クッションフロアの貼り方 糊のひき方
2015/11/12 14:43
  • マンションのクッションフロアの貼り替え

【動画あり】マンションのクッションフロアの貼り替え

賃貸マンションのクッションフロアを貼り替えました。前回に引き続き、今回は接着剤を床に塗り貼り付けます。継ぎ目はシームシーラーでつなげて、ソフト巾木を貼りました。

【動画あり】マンションのクッションフロアの貼り替え
2015/11/12 15:23

タイルカーペット

タイルカーペットの貼り付けでは、一度貼り付けても容易にはがせるようにピール型の接着剤であるアクリル樹脂系エマルジョン形接着剤が主流となっています。

代表的な接着剤:タイルカーペット用接着剤ベンリダインNTR(サンゲツ)

(c)sangetsu
(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)

施工方法

タイルカーペットの貼り替え方法は以下のミライエ記事をご参照ください。

  • タイルカーペットの敷き方

タイルカーペットの敷き方

タイルカーペットの敷き方を解説しています。汚損しても一部だけ取り替えれば良いのでタイルカーペットは人気です。敷き方に技術も不要で、家具を全部どかす必要もありません。

タイルカーペットの敷き方
2015/06/21 17:15

※当記事では糊ではなくテープを使用しておりますので、糊の引き方に関してはクッションフロアの貼り替えの記事をご参照ください。

ソフト巾木の接着

ソフト巾木用の接着剤には通常タイプと速乾タイプがあります。通常タイプはアクリル樹脂系エマルジョン形接着剤が主に用いられ、水性なので安心です。一方、速乾タイプは初期接着力に優れている反面、一度貼り付けたらやり直しがききません。巾木の直線部分は通常タイプ、柱の角などすぐに接着する必要のある箇所は速乾タイプのものを使うというような使い方もできます。

代表的な接着剤:
ベンリダインFMW(サンゲツ)

(c)sangetsu
(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)

ベンリダイン速乾(サンゲツ)

(c)sangetsu
(http://www.sangetsu.co.jp/pdf/pdfdownload/floorall15/floorall15_10.pdf)

施工方法

ソフト巾木の施工方法は以下のミライエ記事をご参照ください。

【動画あり】マンションのクッションフロアの貼り替え

賃貸マンションのクッションフロアを貼り替えました。前回に引き続き、今回は接着剤を床に塗り貼り付けます。継ぎ目はシームシーラーでつなげて、ソフト巾木を貼りました。

【動画あり】マンションのクッションフロアの貼り替え
2015/11/12 15:23

その他良く使われる接着剤

木工用ボンド(コニシ)

【成分】
1液タイプ、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形、水性

【用途】
木材、紙、布などの接着に最適です。

アロンアルファ(東亜合成)

【成分】
1液タイプ、 シアノアクリレート系、溶剤形

【用途】
空気中の水分と反応して硬化する瞬間接着剤として幅広く用いられますが、衝撃に弱く保持力も意外に弱いです。最近では耐衝撃・耐熱用のアロンアルファも販売されています。

ボンドG17(コニシ)

【成分】
1液タイプ、クロロプレン系、溶剤形

【用途】
合成ゴム、皮革のようなやわらかい材質を強力接着させる。他にも金属、硬質プラスチック、木材など幅広い用途に使用可能です。

キッチンパネル貼り付け用ボンド(コニシ)

【成分】
1液タイプ、変成シリコーン樹脂系、無溶剤形

【用途】
弾力性があり、耐震性、耐熱性、耐寒性に優れています。衝撃に対して割れやすいキッチンパネルなどの接着に使用されます。専用の両面テープと併用して使われることが多いです。

ボンドK120(コニシ)

【成分】
1液タイプ、酢酸ビニル樹脂系、溶剤形

【用途】
コンクリートと各種素材への接着が可能です。また、コンクリート同士での接着もできます。

床職人(コニシ)

【成分】
1液タイプ、ウレタン樹脂系、無溶剤形

【用途】
耐熱性、耐水性、床鳴り防止でフローリング、床根太、鋼製束、プラスチック束の接着に最適です。

クイック5(コニシ)

【成分】
2液タイプ、エポキシ樹脂系、無溶剤型

【用途】
反応によって硬化するため、体積減少の心配がありません。幅広い材質の補修などに使用されており、欠けたタイルや家具の補修にも最適です。

ウッドパテ(コニシ)

【成分】
1液タイプ、アクリル樹脂系、エマルジョン形、水性

【用途】
木材補修用として使われます。硬化後もネジや釘が打てる他、切削や研磨も容易に行うことができます。また乾いても凹みが少ないのが特徴です。

ウッディーコーク(コニシ)

【成分】
1液タイプ、アクリル樹脂系、エマルジョン形、水性

【用途】
木部の隙間の充填に用いられます。また乾燥後もべたつかず、ホコリもつきにくいです。

ジョイントコーク(ヤヨイ化学)

【成分】
1液タイプ、変性アクリル樹脂系、
【用途】
高い耐湿性をもち、壁紙がはがれるのを防ぎます。また乾燥後もべたつかず、ホコリがつきにくいのが特徴的です。

シリコンシーラント(コニシ)

【成分】
1液タイプ、シリコーン樹脂系
【用途】
建物内外問わず使用できる高性能シーリング材です。サッシ回りの水密・気密シールや浴槽・洗面台と壁の継ぎ目シールなどに使われます。

©コニシのボンド 商品情報サイト

今回は内装工事等で一般的に使われている接着剤を中心にご紹介しました。是非接着剤選びの参考にしてみて下さい。

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